ぺぐのき (ペグの木) 

学名  Senegalia catechu (Acacia catechu)
日本名  ペグノキ 
科名(日本名)  マメ科 
  日本語別名  アセンヤクノキ(阿仙薬木) 
漢名  兒茶(ジチャ,érchá) 
科名(漢名)  豆(トウ,dòu)科 
  漢語別名  孩兒茶、兒茶膏、西謝、烏爹泥
英名   
2008/04/17 薬用植物園   「アセンヤクノキ」と標示

 アラビアゴムノキ属 Senegalia(兒茶 érchá 屬)には、熱帯・亜熱帯に約200-220種がある。

  ツルアカシア S. caesia(Acacia caesia;尖葉相思)
  ペグノキ
(アセンヤクノキ・カテキュアカシア) S. catechu(Acacia catechu, Mimosa catechuu
       ;兒茶) 『中薬志Ⅲ』pp.609-612、『中国本草図録』Ⅰ/0110
  S. delavayi(Acacia delavayi;光葉藤兒茶・光葉金合歡)
  S. pennata(Acaia pennata;印度藤兒茶・羽葉金合歡・蛇藤)
  オキナワネム S. rugata(Acacia concinna, A.rugata;藤金合歡・金合歡)
        
『中国本草図録』Ⅸ/4180
  アラビアゴムノキ
(アフリカゴムノキ) S. senegal(Acacia senegal;阿拉伯膠樹)
       
生薬アラビアゴムは、本種又はその他同属植物の幹及び枝から得た
         分泌物である(第十八改正日本薬局方)。
  S. yunnanensis(Acacia yunnanensis;雲南兒茶・雲南相思樹・滇金合歡)
 『雲南の植物Ⅱ』130 
   

 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 阿仙薬(あせんやく)は、強い収斂性を持ち、止血・下痢止めなどに用いた生薬の和名。
 Uncaria gambir(カギカズラ属を参照)から抽出したものをガンビール阿仙薬、Senegalia catechu から抽出したものをペグ阿仙薬という(今日の日本薬局方はガンビール阿仙薬を用いる)。
 本種は旧来アセンヤクノキと呼ばれてきたが、Uncaria gambir と区別するために 近年はペグノキと呼ばれる。
 種小名 catechu は、インド現地語からという(なお、ビンロウの種小名も catechu)。 
 雲南・ミャンマー・タイ・ヒマラヤ・インドに分布。
 臺灣・浙江・兩廣・ジャワなどで栽培。 
 中国では、芯材を砕いて煎じた汁を濃縮乾燥したものを阿仙薬(E.catechu;C.兒茶)と呼び、生薬・色料・香料・染料・革鞣し料・防腐剤などとして用いる。『(修訂) 中葯志』V/818-822
 なお、Dichrostachys cinerea subsp. africanus(D.glomerata;柏勒樹)から同様の方法で柏勒兒茶を採り、薬用にする。『全國中草藥匯編 上』p.23
 熱帯アジアでは、キンマ噛み betel chewing(ビンロウの誌を見よ)の主要な香料。 

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